172 池水浄化

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経営コラム SOLID AS FAITH 第172号
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ご愛読ありがとうございます。第172話をお届けします。

今回の号は、弊社の勉強会運営などのお仕事をお引き受け下さる提携独立事
業者の方々を募集した際の話です。予想以上に、多くのコーチング関係の方が
応募して下さったのですが、勉強会の動機付け的な側面に注目されるばかりで、
弊社のクライアントのニーズには合致しないケースが頻出致しました。

「既存のコーチングのサービスの限界を感じる」などの考えを持って臨んだ方
もいらっしゃったが故に、残念な結果と認識しております。オーナー経営者率
いる中小零細企業とコーチングの相性については、これ以降、考えることが多
く、今後も当コラムのネタとなって登場する予定ですので、ご期待戴きたく存
じます。

弊社のPR欄は、久々の弊社サイトの新設ページの紹介です。4月の新入社
員受入れに向けて、新卒社員育成に関しての引き合いが集中する時期となりま
した。よくお勧めする手法の一つ、「スキルマップ活用」について、概要を書
きまとめたページです。是非、ご高覧下さい。

それでは、本文に対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご
感想などへのお返事の目標納期は5営業日!!
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その172:池水浄化

メンタルケアの危うさに気付かせる『心を商品化する社会』を読んだ。著者
の一人、小沢牧子氏が教育関係雑誌で見つけたメンタルケアの仕組みを紹介す
る喩えは興味深い。教室の子供達を池の鯉に喩える。たくさんの鯉の中で、弱
っている鯉を見つけた時、それを水槽に移し、丁寧に対応することで元気にさ
せ、再び池に戻るように支援するのがカウンセラーの勤めとのことである。

池の水が汚れている場合や鯉が多くて酸素が足りなくなっている場合。この
ような池自体の問題には誰が対処するのか。それは各々の鯉の問題として良い
のか。著者が心理主義と批判するように、個別の鯉の問題として還元するだけ
では、問題解決は心許ない。

社長の方針と乖離しないようにしつつ、社員が経営課題の解決を目指す場を
設ける勉強会の企画運営サービスが好評で、案件を引き受けて下さる提携事業
者をウェブ上で募集した所、何人もの産業カウンセラーやコーチングのコーチ
が関心を持ってくれた。

「プラスチックのハガキの制作をして、リピート率を上げたり、採用活動のメ
カニズムを構成したり、ホームページと営業トークをシンクロさせたりと、市
川さんの活動は多種多彩じゃないですか。研修と言うだけではなく、課題解決
の手法の実現まで、私が面倒を見るのは無理ですので、そちらの方向への社員
各々を導くと言う部分でお手伝いさせて貰えませんか」と、面談した或るコー
チが言う。

業界毎の商売のあり方に拘泥して、お客様ニーズを見失っている企業も数知
れない。だから、既存のお客様が他業種他社から享受している価値とその商材
の形を検討すると、試行すべき方法論はかなり簡単に見つかる。新卒者はどの
時期にどのような会社からどのような扱いを受けているのか。これが大体分か
れば打つ手は絞り込める。

QCストーリーの本を読むと、PDCAの原理などが分からない製造現場作業
員が、自然と課題解決に向かえるような簡易な仕組みが存在することが分かる。
対顧客、対社員、対新卒学生。企業の経営課題には大抵それを生じさせる相手
が存在する。勉強会参加者に経営課題の分析を特性要因図で行なってもらうと、
不思議と、対象者、業種業態、企業規模に因らず、似たような要因が列記され
る。

要因も解決手法も有触れているケースばかりなのに、その面倒が見られない
のは何故なのだろうか。先方の動機付けの前に、自分の動機付けが必要なので
は仕事にならない。

中小零細企業の経営状況は、不足する経営資源だらけで、問題山積。鯉の棲
む池なら、かなりの汚染度だろう。弱った鯉、瀕死の鯉は一匹や二匹ではない。
殆ど全滅間近と言うのも珍しくない。個別に強心剤を打っても限界は来る。奮
起させようにも、人語を解する鯉は少ない。ならば、鯉の健康管理と汚水処理
作業は、併せて進めるのが普通と思う。
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次号予告:
第173号 『多次元物差』 (4月10日発行)
最近、販促の企画立案の場面で、必ず「揉むネタ」になる、お客様の購買動
機。そのありようを考えるために、自分の書籍の購入の仕方を振り返ってみま
した。お楽しみ下さい。

(完)