新宿の無くなることが決まったコマの近くで、見てきました。かなり短い時間の中で見られる映画と探した結果です。DVDの専門誌にシリーズの全部を紹介する特集があったのも、「見よう」と思えたきっかけであるのは間違いありませんが。
スプラッタ的とは聞いていて、どれほど酷いかと思っていましたが、瞬間瞬間ではかなりそう言ったシーンが続出しているのですが、動体視力の弱い私には、何やら、「あ、首が飛んじゃっている」とか、「ん、今の爆発で吹っ飛んできたのは、腕?」とか、「なになに、ナタで四肢を切っちゃうのを大量虐殺の傍らやっているような奴が居たような」とか、思っているうちに、どんどんシーンが進むので、殆ど気になりませんでした。戦闘シーンは、達人がやっているシューティング・ゲームを横から観戦しているような気分で、結構、爽快感があります。
ストーリーは全然、ひねりがありません。あんまり記憶が定かではないのですが、1〜3はどれも観たはずです。で、これらの方が、それなりに深みというか、ひねりというか、ランボーの苦悩のようなものがあったように思います。年を取って年金を貰えるようなとしになっているはずですので、何か悟ってしまったのかもしれません。しかし、十八番の弓は健在ですし、ミャンマーの密林の中を、臭いを追ってくる犬が迫る中、ガンガン走り抜けたりします。還暦過ぎのオッサンとはなかなか思えません。
しかし、凄いなぁと思うのは、やはり、人種に対する偏見でしょう。
村中大虐殺をされている最中に、捕まったミャンマーの女性はその場でいきなり強姦されてしまうのに、主人公の白人女性は連行されるだけですし、手荒に扱われてはいるものの、敵陣のど真ん中に監禁されていても、強姦や拷問を受けません。方や、捕まえられた現地人の女性達は宴会場のような所で、無理矢理踊らされた後、兵士達に輪姦され、その後、生死も定かではありません。
白人男性達もまあまあ、生きながらえています。捕らわれた白人ミッショナリーの人々を救出に向かった傭兵部隊の中に明らかにアジア系(一見日系風)の男性がいますが、敵軍との激しい戦闘の中で、奮戦の後、爆死してしまいます。一応、正義の側なので、花を持たせてくれたのでしょうが、その程度です。いやぁ、やってくれるよなぁと思いながら観ていました。
と言うことで、1時間半の娯楽としては上出来でしたが、やはり、DVDで今一度みたいとは思いません。これがランボーの最後ではなく、今度は戦場を離れて母国アメリカでの活躍を描く話が、検討されているという噂を聞きましたが、また観ちゃうかもしれません。勿論、映画館でだけですが。