102 開放的認識

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経営コラム SOLID AS FAITH 第102号
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ご愛読ありがとうございます。第102号をお届け致します。

春めいてまいりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。当方では、人材を
登録スタッフなどの形で抱えている広い意味での「人材ビジネス」の企業数社
からの、「売り物作り(=スタッフ教育)」についてのお引合いを何件か連続
で頂いております。

6年ほど前、取引のあった人材紹介会社数社で、「見つかり難い人材を探し
てもコストばかり掛かります。同じコストが掛かるなら、いっそのこと人材を
作って売ったらどうでしょう」と言って、「人材紹介会社は研修会社じゃない
んだよ。頭がおかしいんじゃないのか」と言われたのが、まるで嘘の様です。
今後、当コラムでもまた、そのようなネタが紹介されることになるかと存じま
すので、ご期待頂けましたら幸いです。

今号は、自分の幼い娘の拙い言葉から、学習の基本を考えてみました。ご意
見・ご感想お待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の目標納期は
5営業日!!
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その102:開放的認識

家で仕事をしていると玄関の方から1歳半の娘の声がする。「あ・か・て。
あかて、あかて、あ・か・て!」と喚いている。手が赤いのではない。彼女の
言葉で、それは「開けて」である。三和土に向かい彼女はなかなか脱げない靴
を脱ごうと悪戦苦闘していた。

「あかて」と言う単語の範疇は広い。普通の「開ける」は勿論のこと、デッキ
からDVDをイジェクトすること、紐を解くこと、シールを剥がすこと、服を
脱ぐことなど。徐々に細分化され別の言葉が当てられていくであろう無数の動
作を、今は「開ける」一つがカバーしている。父親に似て非常に短気な彼女が
「あかて」と叫ぶ度に、「おお、これも、『開けること』になっているのか」
と「開けて」やることもそっちのけで驚きを堪能している。

営業担当者の研修で講師を務めて、「クローズドな質問」と「オープンな質
問」とは何かを参加者全員知らなかったので説明した。「クローズ」は「閉じ
る」、「オープン」は「開く」と受験英語のような一対一対応の訳語を覚えて
しまったら、その意味の広がりは想像に難く、「開閉する質問」などと言う奇
天烈なイメージに翻弄されてしまう。語源に遡るまでもなく、その言葉が本来
意味する所をイメージできれば、コミュニケーションは俄然、広がりを持ち始
め、「1を聞いて10を知る」ことが射程に入る。

その営業担当者の研修で、今度は与えられたテキストに従って顧客満足の説
明をした。顧客満足の具体例は、大抵、小売業から引かれる。そして、それに
聞き入っていた営業担当者の多くは、「良い話を聞けました。しかし、営業は
営業の世界がある訳でして、店舗の販売員の話を聞いても無理があるんではな
いかと思います」などと言い出す。些末な相違を論う者が私は大嫌いである。
演繹し、敷衍する所に面白い着想が生まれると思っている。そこで私は仕方な
く、所定のテキストから脱線して、自分の知る営業マンの話で反論を粉砕する。

「顧客満足の木」も「『あかて』の木」も、人の認識の中で生茂り、末端の枝
は四方八方を指して伸びて行く。日の当たる部分と当たらない部分では、葉の
繁りも枝の反りも異なる様相を呈してくる。そして、営業と店頭販売では顧客
満足の形態は異なり、瓶と靴では「開け」方も異なるのが道理である。しかし、
木々の幹は太く、確かに唯一無二であろう。その木を知るべき時に、私なら、
まずはその太い幹をしっかり捕まえたい。
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第103号 フカフカのショッカン =足元の発見(1)= (5月10日発行)
次号から、『足元の発見』と題した2回連続のシリーズを開始致します。F
C靴店の運営会社の役員を拝命したのを機会に、足の研究のためにリフレクソ
ロジーの店を巡ってみました。その際に店々で感じたサービスに対する付加価
値形成の難しさに関してまとめたシリーズです。ご期待下さい。(完)