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経営コラム SOLID AS FAITH 第298号
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ご愛読ありがとうございます。第298話をお届けします。
前回から始まった、三回連続シリーズ『お友達未満』の第二弾をお届けしま
す。第二弾は、ソーシャル系の核となる「情報発信」の内容について考えてみ
ました。ソーシャル系マーケティングを考える以前から、事業においてどのよ
うな形であれ「情報発信」一定以上の重さを持っているのは言うまでもありま
せん。そこに、ブログ、ツイッター、フェイスブックなどの手段が登場し、急
激に膨張したのに伴って、発信情報の表現や価値そのものは、一般に劣化して
いるようにも見えます。そのようなことを商店街の店主達の集まりでのやりと
りから考えてみたものです。
弊社のブログ内容を主テーマとした300話記念特別号の発行も迫る中、「情
報発信」のあり方に関して、ひと時ご一緒にお考え戴ければ幸いです。本文に
対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事
の目標納期は5営業日!!
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その298:計画生産 =お友達未満(2)=
「まず二つ教えて戴きたいのですね。皆さんはブログを一所懸命更新している
といいますが、皆さんのお店のターゲット顧客像はブログを読み回るような人
なのですかね。そして、皆さん自身も、関心のある店の店長や店員のブログを
熱心に読むのですか」。
愛知県の中規模都市。集まった勉強会で商店主が発表した4Pのプランを一
通り聞いて、私は彼らに尋ねた。私も自分がよく行く店の営業時間を確認する
ために店のサイトを見ることはあるが、ブログはほぼ全く読まない。
後日読んだ竹内謙礼氏の『ネットで売れるもの売れないもの』には、アクセ
ス向上につながるブログは5種類と身も蓋もなく断定され、「有名人モノ」、
「匿名モノ」、「お金儲けモノ」、「裏話モノ」、「アダルトモノ」となって
いた。確かにと頷く。アクセス獲得ではなく、日々更新による安心感演出や検
索性向上を目的として戦略的に行なう余地を著者は否定していないが、零細店
舗にとって優先順位の高い販促策とは到底思えない。
「市川さん。今日の勉強会は終わりですが、このあと少々お時間を貰えますか。
勉強会の参加者ではないのですが、ちょっと、相談に乗って戴きたい社員がい
るので」。
住宅設備を販売する会社での勉強会の終了後、傍聴していた部長が私に言う。
この会社の半年前にできたショールーム担当者が、私に会うべく待機していた。
ショールームではメルマガの発信を開始したが、内容が面白くなく、社長が中
止するように命じたらしい。私のメルマガをその担当者に見せて、コツを習え
と言ったと聞く。
私はソリアズ・メモと題したメモ帳をいつも携行している。頭の中のモデル
顧客である経営者に何かの気付きや頷きをもたらせるようなネタを見ると手書
きでメモしている。本文部分は原稿を書き溜めしておく。大体10話弱のストッ
クを常備していて、発注ポイントまで在庫が減ると重い腰を上げて、ネタ帳か
ら原稿を作る。できた文章は4、5ヶ月間寝かし、スマホのドキュメント・
ビューアーで時たま推敲をする。
「ウチのは所謂販促メルマガとは異なるので参考にならないと思いますけどね。
ただ、適当に書くお友達相手の文章ではないので、読み手のイメージをきちん
と持つことと、その読み手向けのネタを仕込んでおいて、いきなり書こうとし
ないことですかね。よく時事ネタが大切と言う人が居ますが、そういうのは、
読み手は別のものに求める筈ですから」。
私の答えを聞き、部長は「社長の判断は大正解ですね」と苦笑し、担当者は
項垂れた。
「お客様満足はお客さんを驚かせることで。お友達と違って読み続けてもらう
には、せめて何かの気付きぐらいを提供する覚悟で臨まないと駄目ですよね。
仕込みもせずにそういうネタをいきなり書けるなら、多分こちらの社員をやっ
ていないで、物書きになった方が良いと思います」。
私はさらに付け加えて笑った。
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次号予告:
第299話 『トレーサビリティ』 =お友達未満(3)= (7月10日発行)
遥か昔に流行ったCIの一部にはBI(ビヘイビアラル・アイデンティティ)
と言うものがありました。その頃から意識されていた行動による自己表現。
フェイスブック、ツイッター時代のBIを考えてみます。
(完)