519 日々唯々諾々 =南国の史実=

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経営コラム SOLID AS FAITH 第519号
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 ご愛読ありがとうございます。第519話をお届けします。

 季節性インフルエンザより社会的影響が少ない通称武漢ウイルスに対して、
弊社代表の市川はインフルエンザと同等の対応しかしないことにしています。
子供の頃から病弱で当時の法定伝染病のうち二種に罹患し隔離経験も長い市
川は、普段からコンビニに行くだけでも嗽手洗いを励行しているなど、予防
的行動をとっているせいかインフルエンザのワクチンを打たずに約20年イ
ンフルエンザに罹ることがありませんでした。通称武漢ウイルスに対しても
同様で良いかと思えていましたが、法的根拠を伴う行動制限がワクチン接種
と関連付けられそうな気配なので、話のタネにワクチン接種を受けることに
しました。

 市川の許に接種券は自治体から届いていましたが、ワクチン不足で近隣の
クリニックでの接種が受けられない状態が長く続いていました。漸く調達で
きたという話で8月下旬の土曜日に第一回接種を受けました。翌日曜日を待
たず、手足の指の関節という関節で疼痛が始まり、普段から歪みがある背骨
とその正面の横隔膜の辺りが非常に苦しく強烈な胸焼けのような感覚が襲っ
てきました。

 あまり耳にしたことのない副反応だったので、ファイザー社の『コミナテ
ィ筋注 副反応疑い報告の状況について』と題された文章をネットで見て調べ
てみると、少数ながら報告が見つかる症状とされていました。胸苦しさで椅
子に座り続けるのが困難で、手指の関節痛でキーボードも打ちにくいほどだ
ったので仕事にならず、土曜日の晩はさっさと就寝しました。服薬は全くし
ませんでしたが、翌朝には嘘のようにすべてが治っていました。加齢と共に
副反応が出にくくなるとも言われていますが、この珍しい副反応の話をする
と、「若い証拠だね」などと浮かれた評価をいただくことがあります。「若
い」のではなく、かなり早い段階で超軽症の感染を数度重ねて来ていたのだ
ろうと思っています。

 今回のコラムは過去最長のシリーズの第三回目です。消費者ニーズを知る
努力を軸に小売業と製造業の姿勢を比較してみることにしました。膨大な品
揃えを消費者ニーズ捕捉のためのツールとして位置付ける超大型ディスカウ
ント・ストア・チェーン店の発想について、是非一緒にご一考ください。ご
意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の目標
納期は5営業日!!

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その519:日々唯々諾々 シリーズ『南国の史実』(3)

 GWの数日に古い書類を整理しようと思い立ち、分厚いリング・ファイルを
開いてみたら、フィルム屋時代に実施していた量販店店頭のデモンストレー
ション販売(通称「デモ販」)の実績管理表の束だった。「フィルム屋」と
は、ドイツの感光材料メーカーの日本法人のマーケティング職。写真撮影が
趣味でもないのに、マーケティング職を経験したくて入社して、写真用フィ
ルムを売る方法を考える毎日を過ごしていた。
 
 富士フイルムやコニカに比べて全く無名ブランドの商品がどうやったら売
れるのか。店頭で同じ時間帯に、同じ選考基準で選んで同じ研修を受けた女
性販売員が、同じような場所に立っていて、同じトーク・スクリプトで売っ
ているのに、その日その場の売上は大きく異なる。商品個々の売上実績と担
当者の売場状況の短いメモを参考に、売れる要因を洗い出す。現場も見に行
き販売員にも話を聞いて、売れる要因の仮説を磨く。
 
 販売規模も販促予算も桁違いに大きい大手メーカーでも、小売店が毎日見
て、POSデータや店内監視カメラに記録している売上の様相を、何とか把握
しようと悪戦苦闘するのは同じこと。その苦労の果てに、当時の流通VANだ
のEDIだのが生み出された。
 
「お酒の新商品が出ると、とりあえず売り場に並べます。そしてお客様の支
持が得られれば定番として残っていきます。店の品揃えを決めるのはお客様
なのです。
 このようにAZの品揃えは、お客様の要望によって臨機応変に変化していま
す。じつに年間一万点のペースで商品が入れ替わりながら増えているのです。
これを三六五日で割ると、毎日二七点、品揃えが増えていることになります。
しかし、メーカーで商品が製造中止にならないかぎり、品揃えから消えてい
く商品は殆どありません。結果として商品点数が増え続づけているというこ
とです」。

 醤油だけでも数百種類あるとのエピソードが有名な巨大スーパーについて
書かれた『利益第二主義』の一節。野放図に在庫を増やすのもなくすのもメ
ーカー次第。小売業の遥か外側からお客様の動向を眺めて知るメーカーに大
切なお客様の選択肢は任せられるのか。

 アパレル小売業界はSPAを始め、食品スーパーは大手から零細までPBを始
めている。コンビニも独自商品群を取り揃えている。そこにはナショナル・
ブランドにない必然性が存在している。皆、お客様の支持に応えるために自
らリスクを取ろうと決断した。

 10年以上の念願だった訪店から数日後、ウィキでこのスーパーのページを
見てみたら、以前はあった醤油の品揃えのエピソードがなぜか本文部分から
消されていた。

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☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。☆
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『萬屋日和』 「会社の萬屋 企画改善請負本舗」からのPR

「会社の萬屋 企画改善請負本舗」の奥田美幸です。
最近、働くことに意義を感じない若者が増えていると感じています。

クライアント企業様からご依頼いただいて、
インターンシップの一部として就活前の学生に対して、
社会人として働くことに対する考え方「就労観」を教えました。

学生にも「いろいろなことが腑に落ちた」と喜ばれ、
学生からの企業様への信頼感も増して、社長にも喜ばれましたが、
働くことの実態と意義について正しい情報を伝えていくことの
重要性を痛感させられました。

合資会社MSIグループの以下ページでも就労観教育について紹介しています。
ぜひご笑覧ください。
http://msi-group.org/msi-lec-index/

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『萬屋のもっと深く愛してい』第16回「リモートアクセスサービス」

新型コロナウイルスの感染拡大による影響が収まらない状況で、なかにはリ
モートワークを働き方の標準としている企業も増えているように思います。
リモートワークの導入企業が増えたことにより、観光地や旅行先で仕事をす
るワーケーションという新しい働き方も注目されてきています。

ワーケーションとは、仕事(work:ワーク)と休暇(vacation:バケーショ
ン)を組み合わせた造語です。観光地や旅行先で過ごすという点が、自宅な
どで行なうリモートワークとは異なります。そのようなワーケーションの場
合などでも、快適に仕事をできる環境を作るために、リモートアクセスサー
ビスの導入を検討する企業も増えてきています。

リモートアクセスとは、ネットワーク経由で社内以外の場所にあるパソコン
などのデバイスと社内のパソコンやネットワークを繋ぐことです。リモート
アクセスを導入しておくことで、自宅や出張先、ワーケーションなどのよう
に旅行先にいたとしても、自分用のノートパソコンやタブレットなどで社内
業務を実施することができます。

遠隔地から社内のパソコンのネットワークにアクセスできることで、パソコ
ンを使った業務に関しては、社内のパソコンで業務をしているのと変わらな
い状態にできます。社会の状況で出社ができない場合だけではなく、妊娠や
育児、介護などで毎日出社することが難しくなった場合も、会社以外の場所
で業務を行なえるようになります。大手企業と比較して、中小企業では、一
人ひとりに合わせた働き方をすることが当たり前となっている企業が多いよ
うに思いますが、より多くの働き方の選択肢を広げることにも繋がるかもし
れません。

さまざまなリモートアクセスサービスがありますが、他のICTツールと同様、
セキュリティ対策がきちんと備えられているかは重要視すべきポイントの一
つです。また、利用環境についても、社内パソコンの電源がオンになってい
ないとリモートアクセスできないものもあり、実際に現場で使用することを
想定した上で比較検討することが大切です。

このテーマについてさらに詳しいご説明が可能です。
ご希望の方は萬屋までご一報ください。
contact@kaisha-yorozuya.support

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【MSIグループの仕入完了報告(抜粋)】

■『ジェイン・ジェイコブズの世界』 塩沢由典 編
■『徒然草 (現代語訳)』 兼好法師 著
■『新型コロナと貧困女子』 中村淳彦 著
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発行:「企業から人へのコミュニケーションを考える」
 合資会社MSIグループ(代表 市川正人)
下のアドレスにご意見・ご感想を頂ければ幸いです。
 bizcom@msi-group.org
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インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発行しています。
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マガジンID:0000019921 (ナント、たった5ケタ)
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次号予告:
 第520話 『必然的カオス論』
 シリーズ『南国の史実』(4) (9月25日発行) 
 長編シリーズ第四回目は、九州南部の超大型ディスカウント・ストア・チ
ェーン店の棚配置と客動線について少々考えてみます。ご期待ください。

(完)