116 価値分析粗論

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経営コラム SOLID AS FAITH 第116号
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ご愛読ありがとうございます。第116号をお届け致します。年末も迫って参
りまして、今年に発行する号は今号を含めまして、3号となりました。皆様に
とって、今年は如何な年であったでしょうか。

この号を皆様が御読みになる頃には、私も41歳になります。5周年記念号ま
で出しておいて言うのも変ですがを、まさか、この年齢までソリアズを続けら
れるとは思っていませんでした。まだまだ続けられそうですので、今後ともよ
ろしくお付き合い下さい。

さて、今号は前回の予告の通り、「付加価値とは何ぞや」の問いを色々な
方々に投げかけてみた結果をまとめた、比較的ストレートな話の展開にしてみ
ました。久々の“分かり易い号”かもしれません。お楽しみ戴けましたら幸い
です。ご意見・ご感想お待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の
目標納期は5営業日!!
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その116:価値分析粗論

商品、サービスの価値について考える機会が増えている。お客様は一体何に
金銭を払うのか。そして、競合他社はその価格に値するような何を売っている
のか。勉強会や社長との会話の中で頻出する。そして、今までの商品(≒価値)
では駄目だと言うことで、付加価値が浮上する。

製造業出身の人々による付加価値は非常に分かり良い。山から切り出してき
た木材とそれを主材料に作られた家具調度品で、キロ単価、トン単価を測れば、
歴然と価格に開きが出る。加工や流通の過程でかかった手間が全てコストとな
って商品に纏わり付き、「売られるべき店に売れるときに並んだ商品となって
存在する」価値が発生する。原材料に比べて間違いなく価値が付加されている
と。しかし、加工・運搬の経緯を想像しながら、財布を開くお客様は稀有であ
ろう。

小売店の店主に聞く付加価値も比較的明解である。家に持ち帰られて、素人
目に見ると、殆ど同じような服が、スーパー、デパート、街の衣料品店などな
ど、何処でも売られている。しかし値段は全く違う。店の雰囲気や品揃え、そ
して、店員の知識・接遇が違うと言う。それがあるが故に、高くても売れると
言う。これが付加価値でなくて何であろうかと。しかし、そこに行きつけのお
客様でさえ、明確にその店の何が良いのかは認識していないことが、アンケー
トなどで明らかになる。客足が増えても減っても、理由は霧の中である。

靴屋の役員を拝命して思う。お客様が靴を買う時、そこに大抵は、「何かの
靴を買いたい」と思い立った動機が存在する。旅行に行くから、靴を新調した
いのではない。靴を気にせず、歩き回って旅行を楽しみたいのであろう。服に
合った靴を買いたいのではなく、服から靴までコーディネートされた出で立ち
の自分になりたいのであろう。どこまで行っても、靴屋に来る人に靴を中心と
した動機は見つかり難い。クリスマスケーキにカネを払う来店客は、楽しい家
族の一場面を買っているのだと或るコンサルタントは言う。

消費財に限った議論ではない。コピー機やシュレッダー機器の会社にソリュ
ーション営業部なる部署が存在する。生産財でも同じである。不良の出難いラ
イン実現のための部品調達は、部品自体が欲しいのではないことになる。どう
考えても、お客様は“なりたい自分”や“あるべき自社”の姿に金銭を払って
いると見るのが自然であろう。そして、お客様にとっての本命の価値がそちら
であるなら、自社の商品やサービスこそが、たまさか付随している付加価値に
見える。「そもそも付加価値って何ですか」と、議論を掻き回すのは楽しい。
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次号(通常号)予告: 第117号 体感と会得 (12月10日発行)
ヴィジョナリー・カンパニーと言うのをご存知でしょうか。会社のヴィジョ
ンだのミッションだのに忠実に運営されている組織と言うことになるかと思い
ます。しかし、そのような企業の出身者から、ついぞ、そのご説明を戴いたこ
とがありません。その辺の謎に迫ってみます。ご期待下さい。(完)