118 官軍のいきさつ

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経営コラム SOLID AS FAITH 第118号
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ご愛読ありがとうございます。第118号をお届け致します。とうとう今年も
最後の号となりました。皆様にとって、今年はどのような年でしたでしょうか。
私は御客様の新旧交代が激しく、新たな御客様の新たな課題に驚き、解決策の
案出を楽しみ、仕事の形に整えることに終始したような1年間であったように
感じております。

本日のクリスマスから、年末年始にかけても、当コラムは休まず発行致しま
す。1月10日の発行号に始まり、来年も御付き合い戴けましたら幸いです。

世の中ではコンプライアンスなどが騒がれ、ガヴァナンスだの、ビジネス・
エシックスだの喧しくなってきました。しかし、一方で、不正を暴かれて、経
営が危うくなる会社もあとを絶ちません。そこで、前回のヴィジョンの検証に
続き、今号はコンプライアンスの優先順位について考えてみます。

偶然テレビで見たニュースをきっかけにまとめてみた文章です。いつにも増
して、問題ある内容かもしれませんが、年末年始、ゆっくりと御考え戴くネタ
として、お届けしたいと思います。ご意見・ご感想お待ちしております。頂戴
したご感想などへのお返事の目標納期は5営業日!!
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その118:官軍のいきさつ

経済番組の画面一杯に髭面の男性が映っている。理髪店でその長い髭を剃っ
て貰っている様子だ。何事かと思えば、この人は、荷主が不正を行って助成金
を受けようとしているのを告発した結果、既存の取引先が荷を引上げ、廃業に
追い込まれた倉庫会社の社長である。倉庫に寝泊りしつつ集めた寄付金が漸く
一定額に達し、10億を超える負債を背負って1年半ぶりの営業再開に至った
らしい。手を入れなかった髭を剃っているのだと言う。

私が敬愛するコンサルタント数人は、会社経営の絶対の鉄則として、まず
「ゴーイング・コンサーン」を上げる。会社は絶対に潰してはならない。企業
はその存在価値を、従業員や取引先、お客様、金融機関、株主などが等しく認
めてこそ存続できる。だからこそ、利益を上げて、それらの人々に還元しつつ
継続しなくてはならない。倒産はそれらの関係性によって築かれた高い価値を、
自ら貶める最悪の行為であると、私は教わった。

殺人鬼も聖者も凡人も、あい共存するのが世の中であると、若者向けの大ヒ
ット曲にさえ歌われている。正義では食っていけない。正義では社員を食わせ
られない。正義では借金も返せなければ、仕入れもできない。それでも、会社
の存続を危うくしてまで自分の正義を選択するのは、最早経営者の判断ではな
いと私は思う。それでも、正義を押し通したいのなら、営業権を社員セットで
譲渡でもして、借金もあるのなら完済して、不正を暴く証拠一つ持って、会社
を一旦去ったらどうだったか。

「新聞はインテリが作ってヤクザが売る」と言う。今の有力雑誌出版社も少な
くとも過去は、「インテリもどきが作って、ヤクザまがいが売る」ようなもの
であったと、出版社に居た頃、“ツウ”が教えてくれた。フィルム業界に居た
頃も、写真店における現像液や定着液の廃液処理には、色々な噂が付き纏った。
どんな業界にも、裏側には「今でこそ、こんな風にしているけど、昔はね…」
や、「法律で決められた表示はこうなっているけど、実際には抜け穴があって
ね」などがゴロゴロ転がっている。

各々の業界をリードする企業群は、そこの業界の「正しい経営」や「理想の
経営」を体現していると経営番組で説明されている。しかし、理想や正義では
食っていけない以上、「理想論」は理想を実現しないと私は思っている。「理
想の経営」までの道程には、背信や卑劣、妥協や打算が鏤められている筈であ
ろう。それを踏みしめて生き残り、力を蓄えた者だけが、正義でも何でも、結
果的に自らの都合を他者に含ませられるのだから。
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次号予告: 第119号 烏の掟 (1月10日発行)
新年早々の号は、組織の動かし方の一例について考えてみます。零細企業に
転職した大手出身の中高年人材の声にまず耳を傾けてみたいと思います。ご期
待下さい。(完)