387 先生の素性

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経営コラム SOLID AS FAITH 第387号
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 ご愛読ありがとうございます。第387話をお届けします。

 レギュラー案件の作業量が減る2月・3月に、ありがたいことに、新規案件の
お声掛けが続き、地方での採用、地方からの採用など、社内での育成体制に組
み合わせて、様々なパターンの人材調達を考える場面が増えています。

 弊社では、「自社の差別化された経営方針を理解し、自律的な行動ができる
スキルと志向を備えた“働き手”で自社組織を満たす活動」を、取り急ぎ「人
材調達」と定義しています。単に一定の頭数の人を集めるのでもダメで、単に
育成だけをして直ぐに退職されてしまうのでもダメです。採用・育成・定着
(、雇用契約以外の人材調達のケースも実際には多数発生します)などがシー
ムレスなプロセスになっていて初めて実現する会社業務と考えています。
 
“人手が圧倒的に足りない”と言うご引き合いを受け、「すわ、激減する日本
人人口の問題の顕在化か!」とお話を聞いてみると、多くの場合、定着が満足
にできないことが、過剰な採用活動の原因となって、結果的に必要な人員を確
保できない状況に陥っているケースばかりでした。就労に向かう動機付けのあ
り方をゼロから検討し直して戴くことになります。PR欄に人材調達案件に対す
る活動の一端を紹介しました。是非、ご一読ください。

 今号は『先生の素性』と題して、内田樹氏が論じる「先生のなりたち」につ
いて考えてみた内容です。かなり極端な考え方にも見えますが、理に適ってい
るとも思えて、コラムにまとめてみました。本文に対するご意見・ご感想をお
待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の目標納期は5営業日!!
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その387:先生の素性

 どこかの研修会社が、“人材育成事業”として政府から貰う補助金目当てに、
無料で社員研修をしてくれる仕組みがあると聞いて、社長は自分の社員を受け
させることにした。「ただより高いものはなかった」のかどうか分からないが、
連続セミナーのカリキュラムを拝見すると、到底、零細組織の職場ですぐに役
立つように見えなかった。
 
 無料の研修とは言え、有給の社員を半日遊ばせて研修に行かせれば人件費は
馬鹿にならない。そこで、研修を得たことを他の社員に聞かせ、少しでも有益
な結果につなげようと言う話になった。質問力、課題解決力、創造力、ストレ
ス・マネジメントなど、大手企業の管理職でもなければ、実感が湧かないよう
な現場作業と乖離したテーマが並ぶ。社員の発表会が行われるごとに、そこに
居合わせる私が、その解説を社長から求められる。

「質問力と言っても、聞くべきことが分からなければ、端っからお話になりま
せんから、まずは、自分の担務の内容を一旦きちんと習うことが必要でしょう
ね。こう言う質問を重視したコミュニケーションは、きっとコーチングなどの
心理主義が大流行だから、研修テーマとして採用されるのでしょう。ただ、会
話する人々が、知るべきことを知っていて、やるべきことをやると言う前提で
なくては、芳しい結果が生まれないのが本当だと思います。私はよくコーチン
グの前にティーチングだと言っていますが」などとその場で答えた。

 その話を他社の社長にすると、よく色んなことを教えることができるよなぁ
と感嘆された。関連材料を頭の中に持っていて、自分の体験に結び付けてある
状態が、相応に揃っているのは間違いないが、それだけで教えられるようにな
るのか訝しく思えた。

「『この人は私たちが何を学ぶべきかしっている』という確信を持つ人々の前
に立つ限り、既に十分教師として機能する。彼に就いて学ぶ人たちは『彼が教
えた以上のこと、彼が教えなかったこと』を彼から学ぶ」。
 内田樹氏は『街場の憂国論』で、教える者と学ぶ者が向き合う関係性の中で、
教える者は必ずしも優れていないと喝破している。必ず優れた者が教えること
になっていれば、彼らの数は圧倒的に少ないので、人間社会の存続に重要な学
びの行為が維持して行けない。

 その晩、飲み屋で座右の銘の話になった。私は一考して苦笑して答えた。
「そうですね。『賢者は愚者からさえ学ぶが、愚者は賢者からさえ学ばない』
でしょうかね。墓石に刻んで欲しいですね。私もそう思っているから、皆さん
も私からでさえ学んで下さいと、厚顔にも言い続け、願い続けないと食って行
けない人生でしたというオチで」。
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次号予告:
 第388話 『秘められた渇望』 (3月25日発行) 
 弊社の創業以来、「勉強会」と後に呼ばれる“研修らしきこと”を継続的に
多くの会社で企画運営してきました。勉強会の場で明らかになる社員の動機付
け要因について考えてみました。

(完)