286 歴史認識

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経営コラム SOLID AS FAITH 第286号
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ご愛読ありがとうございます。第286話をお届けします。

 本年最後の号の発行となりました。本日はクリスマス当日ですが、イブの夜
を皆様は如何お過ごしになりましたか。あと数日で仕事納めです。レギュラー
案件が殆どの弊社では、今月の売上も今年の売上も、ほぼ固定してしまってお
りますが、限られた時間の中の業績向上に奔走されている方もいらっしゃるこ
とと思います。特段の根拠がなくても慌しいこの時期、無事今年の仕事を終え
られることを祈念申し上げます。

 季節感・時節ネタなどに一切の配慮なく当コラムの号は原稿作成の順に発行
されています。今年最後の号は、『歴史認識』と題して、一応、遥か昔に思い
を馳せる内容になっておりまして、珍しく、年の瀬に多少は相応しい号の発行
となりました。特段の捻りもない展開の文章ですが、お客様満足のありようを
考える時、頷いて戴ける主旨ではあると思います。お楽しみ戴けましたら幸い
です。本文に対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想な
どへのお返事の目標納期は5営業日!!
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その286:歴史認識

 おもちゃ屋に小学生の娘と行く道すがら、手持ち無沙汰だったので何気なく
話し始める。「おもちゃって、多分、奈良とか平安時代なのかなと思うけど、
そういう昔には、もともと、『おもてあそびもの』って言葉だったらしいよ。
弄ぶものって意味だけど、それに丁寧語の『お』がついたってことだよね。け
どさ、今、『おもちゃ』って聞いても全然丁寧な感じしないよね。弄ぶって、
持って遊ぶって意味じゃないのは知っているよね。漢字一文字で書くのは、二
種類あるんだけど、そのうち一つはおもちゃのことを玩具って言うでしょ。そ
の『玩』って言う字。だから『おもちゃ』って本当は『お玩具』っていう意味
だね」。
 
 娘は、オヤジとの共通の話題の扱いを心得ていて、「ふ?ん。そうかぁ」な
どと頷きながら聞いている。調子に乗って私は続ける。
「そうそう、似たようなので、『おみおつけ』ってのあるでしょ。あれはご飯
についているから、本当は『つけ』って言ってたらしいのさ。で、それを多分、
貴族の人々だと思うけど、丁寧に言おうと言うことで、『お』をつけて、『お
つけ』になったんだよね。ところが、それも何十年とかも同じ言い方してたら、
当り前に聞こえるようになって、また丁寧にしようと言うことになって、『み
おつけ』になって、またそれが当り前に聞こえるようになってきたんだよね。
で、今の『おみおつけ』になったらしいよ。でも、今『おみおつけ』って、凄
く丁寧だとは思わないでしょ。ってことは、今に『みおみおつけ』になるね」。
 路上で、娘は「エ?」と言って笑った。

 経営コンサルタントを目指すと言う人物に会った。私にパチンコ店チェーン
のクライアント企業があると聞くと、自身がパチンコユーザーであると言い、
彼が大学時代に打った機種やその当時の店の様子などを話し始めた。パチンコ
をしない私には参考になる情報が多かったので、そのまま耳を傾けていた。

 その当時に較べて店の様子は大違いでしょうねと私が尋ねる。
「いやもう、それは勿論。昔なんか、ドル箱をお客が自分で運ぶのが常識だっ
たですからね。今そんなことをしたら、すぐにお客が居なくなっちゃいますよ。
今ではそこらの飲食店なんかより、接客レベルの高い店が多いぐらいですもん
ね」と彼は即答した。

 パチンコ店で私もそのような接客面の仕事に関わっているのかと彼が聞く。
「そうですねぇ。接客のコンサルでもないし、店舗運営のコンサルでもないの
で直接的には関係していませんよ。ただ、経営と言うより、人の当り前として、
丁寧な言動に対する評価は簡単に磨耗すると強調するぐらいはやっていますか
ね。それについて行けて、追い越すぐらいじゃないと、簡単に淘汰されると言
う危機感は、間違いなく持った方がいいと思うので」と私は笑って応えた。
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次号予告:
 第287話 『囚人の常識』 (1月10日発行) 
 新年最新号は、最近書籍で読んだ、「囚人のジレンマ」が反復される状態に
おける成功の方法論に関して、考えたことをまとめてみました。お楽しみ戴け
ましたら幸いです。

(完)