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経営コラム SOLID AS FAITH 第9号
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第9号をお届けします。
第8号で取り上げた英語の話も、第7号の身体の障害についての話同様に、
その身近さの故か、新しい読者の方の関心をひいたようです。
SOLID AS FAITH の目的は中小企業、それも比較的小さい規模の企業の経営
に関して考えてみることです。その内容が身近な話題を切り口とできるのは、
やはり大手の企業に比べ、中小企業ではそこに関わる人のあり方や姿勢が経営
のあらゆる面に大きな影響を及ぼしやすいからだと考えます。
経営への興味から当コラムをお読みいただいている方も、そうでない方も、
身近な視点から考えてみる私なりの「人間臭い」経営論をお楽しみいただけれ
ば幸いです。
それでは、今後とも、SOLID AS FAITH にご愛読を賜りますようお願い申し
上げます。
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その9:消費税廃止の条件
20代の頃、ある大手企業に勤めていて、当然のごとくそこの組合運動にも参
加していた。その活動に疑問を持ったのは、当時社会党が進めていた、消費税
導入反対の運動だ。署名や、ビラ配りの作業を指示されたが、納得できず、結
局協力しなかった。
親戚に自営業を営む人々がいる。ある季節になると、「自宅のトイレのスリ
ッパまで、経費で認めさせた」などと言っている。当時初任給10万円に満たな
い私は非常に腹立たしく思った。特に年末調整の時期はことさらだ。職場でし
か使う当てのない靴や、衣服の購入費がサラリーマンの経費として認められな
いなら、むしろ、万人がその金遣いに応じて払わねばならない消費税の導入
は、(例えザル法であっても)原理としては好ましいものに思えた。
その当時の職場の先輩に、私の消費税支持の根拠を説明すると、「じゃあさ
あ、領収書やらさ、何やら全部とって置いて、年に1度税務署でそれを認めて
もらえるように丁々発止やらなきゃならないんだぞ。俺はいやだね」と言って
いた。多分、彼は自分の子供には、小遣い帳をつけるように言い聞かせている
ことだろう。
社内に居ながらに「企業家マインドを…」と、社員に働きかけている企業が
多いらしい。少なくとも、経営者の気持ちを理解できる社員への渇望は相当な
ものであろう。自分が何にどれだけを費やして、その対価として何を手に入
れ、身につけることができたのか、その差し引きに常に執着を持って臨める。
自分のことでも、そんな簡単にして当たり前のことを厭う社員が多いなら、企
業家マインドとやらの植え付けはかなり怪しい。
消費税廃止とともに、サラリーマンにも自分の収入・支出の諸表提出を義務
づけてはどうか。それで喜ぶサラリーマンが多いなら、企業家も増え、代書業
も儲かり、税収も減りはしないかもしれない。
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発行 MSIグループ
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次号予告:「雑用に勤しむ社員」3月10日発行
コピーとり、お茶汲みなどの所謂「雑用」の意義を考えてみたいと思います。
ご期待下さい。