『プリキュアオールスターズDX2…』番外編@小樽

丁度一年ほど前に見た、プリキュアオールスターズの映画の第二弾を、札幌駅の映画館は混雑が予想されたので、小学生の娘を連れて小樽の映画館に見に行きました。前回同様に、正式なタイトルはやたらに長く、『プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!』と言います。小樽築港駅に直結の初めて行ったシネコンプレックスのチケットカウンターの列には、10組程度の家族しかならんでいず、想定通りの余裕でした。

昨年の前作を二分上回る72分というやたらに短い映画でした。前作では昨年2月からテレビ放送が開始された『フレッシュ プリキュア』のメンツ3人が新登場して、総計14人のプリキュアが勢揃いという話でしたが、『フレッシュ プリキュア』は、いつの間にやら、一人増えて4人組になっており(娘によると、悪の幹部が転生してプリキュアに加わったとのことですが)、既に15人になっていました。そこへ、今年放送が始まった『ハートキャッチ プリキュア』の二人が加わって総勢17人のプリキュアが、文字通り画面狭しと飛び回る映画となっていました。娘によると『ハートキャッチ プリキュア』では既にもう一人加わりそうな気配があるとのことで、もうすぐ18人になるのでしょう。

前作に比して、映画の長さは二分しか変わらないのに、総勢は20%以上も増えているのですから、色々な所に皺寄せが来て、おきまりの変身シーンは一人一回ずつぐらいが限界でしたし、彼らのオリジナル必殺技もゆっくり披露している暇が無く、粗雑感があります。ストーリー設定も、前回と異なり、互いの舞台を訪れ合うなどの構成は全くありません。目を引いたのは、前作ではなかったCGアニメーションの採用です。場面によって、ファイナルファンタジーか何かのゲームのような画像が展開します。おまけに、エンディングでは全員が交代交代にステージで踊るシーンがあるのですが、全編CG画像で、娘が昔嵌っていた、ゲーム機の「ラブ&ベリー」を彷彿させる映像でした。さらに、映画では変身シーン以外でも、(キュアブラックがキュアホワイトの手を引き前進しようとするシーンなどの)オリジナルの番組の有名シーンをそのままストーリーの中に埋め込んでいることがかなりあるようです。この辺も粗雑感と言えば粗雑感なのですが、或る意味、知っている場面を探す楽しみのあるマニア向けサービスとも解釈できます。

テレビでは見たことのなかった『ハートキャッチ プリキュア』は、歴代のプリキュアとは絵のタッチがかなり異なります。(それが同じ映画に出てくるのですから、CG以外では結構無理がありますが)どこかで見たことのある絵のタッチだと思って、ウィキで見ると『おジャ魔女どれみ』でした。主人公の一人の声は紅白出場以来あちこちでメディア露出の多い水樹奈々です。なかなか戦略的なプリキュアです。

前作に比べると、色々な意味で魅力に欠けるオールスターズですが、前作とは異なる魅力が一点だけ有ります。それは歴代のストーリーの中の悪役で多分評判の高かった者を何人かよみがえらせて一堂に集めていることです。また、『ふたりはプリキュア スプラッシュスター』で悪役から転向した霧生姉妹をはじめとして、歴代のプリキュアのメジャーな脇役がかなりの頻度で登場することも魅力に加えて良いように思います。(特に霧生満・薫の姉妹の登場には、「おおっ」と驚かされました。『ふたりはプリキュア スプラッシュスター』では、主人公達二人よりもこの姉妹の方が私はお気に入りです。)この点が無視できず、娘も見たがると思うので、DVDは買いです。