『僕の彼女はサイボーグ』

かなり長いこと、好きな映画が無くて、施設自体は好きなのに、全然行く機会の無かった新宿のバルト9で、夜遅くの時間帯に観てきました。

よくも計算しつくして、ここまで、キュートなサイボーグ像を創り上げたもんだと、本当に感嘆します。主人公を演じるアヤハルのサイボーグバージョンは、ファッションと言い仕草と言い、監督の「かわいらしさ」への拘りようがひしひしと感じられます。劇中の未来人の格好の時のアヤハルや、前後の予告か何かで観た『ザ・マジックアワー』のアヤハルは、まあ、そうねと言うぐらいのかわいらしさですが、サイボーグバージョンはダントツです。

ターミネーターやエヴァンゲリオン、さらにドラえもんやら、もしかしてアラレちゃんまで、思い当たる展開が多々あります。これはやはり、「オマージュ」なんでしょう、きっと。大体にして、主人公の大学生の自分で自分に買った誕生日プレゼントが、綾波レイのフィギュアですから。

ストーリーの方は、筒井康隆ものやら、ドラえもん、果ては、パンフレットの図解を観ないとなかなか分かり難い『サマー・タイム・マシン・ブルース』まで、タイムマシンものを見ている中で、やっぱり辻褄の面では無理があるようには感じました。まあ、しかし、そんなことはどうでもよいぐらいに、アヤハルのかわいらしさ大爆発です。結局ディテールの凄さなのですが、タイムマシンがバスと言うノスタルジックな演出付きだったり、そのバスが「タイム交通」とかになっているとか。見所が満載です。

主人公の大学生の方は、『初恋』の時のクールな役が印象に残っているので、今回は頼りないばかりで、ちょいと頂けません。まあ、許しましょう。なぜなら、いきなりスクリーンに現れる彼の誕生日の日付は、まさに私の誕生日と同じなので、ちょっと、他人事には思えないからです。

勿論、DVDは絶対に買いです。