173 多次元物差

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経営コラム SOLID AS FAITH 第173号
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ご愛読ありがとうございます。第173話をお届けします。

早いもので、今年も既に四月の半ばに達しようとしております。皆様は如何
お過ごしでしょうか。ゴールデンウィークの計画などは既に決まっていらっし
ゃいますか。

大変ありがたいことに、弊社では関東圏でのお引き合いが増える傾向にあり
ます。そこで、従来の弊社長期方針を翻し、今までの札幌・東京の往復生活の
うち、ホテル住まいだった東京側で、拠点を構えることとなりそうです。札幌
の私大での講師稼業のお約束もあるため、ここ数ヶ月以内の実行ではありませ
んが、お引き合いを下さるありがたいお客様への対応を可能とする体制作りを
徐々に進めてゆく所存です。また、計画が進展致しましたら、適宜、報告致し
ます。

さて、今回の号は、『多次元物差』と題して、消費者の商品やサービスの選
択にあたっての複雑な視点を考えてみました。今までも、何度か当コラムのネ
タにしてきたように、私自身も拘りを持って、物品を購入するタチですが、今
回はその一環である書籍購入を題材としてみました。お楽しみ戴けましたら、
幸いです。それでは、本文に対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂
戴したご感想などへのお返事の目標納期は5営業日!!
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その173:多次元物差

二十代に在籍した超大手電話会社の二年間の幹部養成研修の間、仕事は専ら、
高卒の私には難解な講義を次々聞いては試験に受かることだった。一教科は、
二三週間で終わってしまう。その後一週間としないで試験が実施される。その
対策を考える内に、段々と教科書を貰った時点で、その章構成を意識するよう
になり、講義開始の時点で大体教科書のどの部分をマスターすべきか予想がつ
くようになってきた。

目次から書籍の中身を想像する習慣は、未経験で中小企業向けのビジネス誌
の編集者になった時に、殊更役に立った。記事の企画に合わせた取材先の選定。
時流にあったセミナーテーマ設定に合わせた講師選定。候補者の主張を吟味す
る上で、その著した書籍は参考になる。その作業を繰り返す内に、著者の見解
はその職業上の経験に大きく左右されると言う当り前の事実に気づいた。目次
をなぞる習慣に加えて、奥付にある著者の経歴を必ずチェックする習慣ができ
るのに時間は掛からなかった。

外国人著者のビジネス書もある。訳のニュアンスは必ずしもしっくりこない。
リサーチ程度の目的であるなら翻訳本を買う。英語のビジネス書の殆どは、文
芸書などに比して極端に語彙が少なく、それほど高い英語力を必要としない。
主旨をよく吟味しなくてはならないなら、英語である限り原書を買う。章構成
をなぞってから、肝心な部分だけ読解すれば尚更手間が省ける。

同じ著者が類似テーマで複数書いていたら、一番新しいのを出して奥付を見
る。それに従って時系列で著作を見てみる。目次を見ていって、内容の変遷を
調べてみる。多作になると同じ内容が頻出する。時間にも金にも制約があるの
で、読みたい本、読まねばならない本を、書店の棚から出し入れしては見比べ、
買う本を決める。

消費者は拘ってものを買うと言われだして久しい。消費行動を読み解くなど
と言う記事タイトルなどを見るにつけ、お客が金を払う理由は随分難解なこと
と認識されているようだ。確かにクライアント企業などで「なぜ御社の製品を
お客さんは選ぶんですかね」と尋ね、自信ある回答を聞かされたことは殆どな
い。結構気に入っている辰巳渚氏の『なぜ安アパートに住んでポルシェに乗る
のか』を時々読み返してみる。

「市川さん、面白い本を読んでいますよね。どうやって読みたい本を選んでい
るのですか」と最近よく尋ねられる。説明すれば、かなり長い説明になってし
まうので本当に困る。お客がなぜ自社製品を買うのかも、普段の会話で頻出す
るテーマなので、自分の本選びの実際を例にとって説明することにしてみた。
長い説明も嫌がられずに聞いてもらえるようになって、一石二鳥である。
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ブログ化して以降、
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こちらで読者の方を直接把握することができませんが…

仕事の接触や日常の接触の中で、
弊社や弊社代表への興味からソリアズ講読を始めて下さった方、
ソリアズの内容に言及してくださる方、
ソリアズへの感想をお寄せくださる方、
ソリアズの内容を日常業務にうまく取り込んで下さっている方
など、多数、お目にかかります。

この場を借りて、
既存読者、ならびに新規読者の方々に改めて心より御礼申し上げます。

また、私と比較的近しい関係にあって、
比較的最近、講読を始めて下さっていることが判明している皆様、

例えば、
●弊社の最長期クライアント企業H社の若手有力社員K様・F様
●弊社クライアントI社の
「この人は娘にも自分の仕事を企画屋と教えている」と喝破するI部長
●信販会社の案件でお世話になった人事スペシャリストM様
●敏腕セキュリティコンサルタントのO様
などなど、その他多数の皆様。

今年10月発行の8周年記念号の寄稿のお願いが、
既にロックオン状態ですので(笑)、
その節には、何卒、快くお引き受けのほど、平にお願い申し上げます。
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次号予告:
第174号 『砕けた力』 (4月25日発行)
サラリーマン時代、マーケティング職にあった頃を振り返って、組織におけ
るインフォーマルパワーの行使について考えてみました。ちょっとしたリーダ
ー論かもしれません。お楽しみに。

(完)