130 優しい言葉

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経営コラム SOLID AS FAITH 第130号
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ご愛読ありがとうございます。第130話をお届けします。

暑くなって参りましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。今年度から量が約
10倍に増えた大学講義関連の仕事のまとめや、新規にお引合い頂いた案件な
どのリサーチを行なって、相変わらずドタバタと日々を過ごしております。恒
例のPR欄には、お引合いを戴き、最近手掛けているお仕事の概要を列記して
みました。「何屋なのか、分からない」とよく言われますが、弊社の仕事の範
疇を事例で見て戴きましたら幸いです。

さて、今回の号は、日本語教師養成講座を受講していた時の会話から、SE
Oに至る流れの中で、ユニバーサルデザインのような「対象者の拡大」の発想
を考えてみました。さらに、読みようによっては、ビジネスを行なう中での人
の成長のような側面にも触れられるよう構成してみたつもりです。お楽しみ戴
けたら幸いです。ご意見・ご感想お待ちしております。頂戴したご感想などへ
のお返事の目標納期は5営業日!!
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その130:優しい言葉

「切る」も「着る」も音では同じなのに、なぜ、「切って」と「着て」は形が
違うのか。「象は鼻が長い」の主語はどれなのか。こんな疑問と格闘をする夜
間講座に私は留学前の一年間通い詰めていた。自分が疑問と挌闘するだけでは
ない。日本語教師養成講座のそのクラスでは、自分が毎日使っていても浮かん
だことさえないような疑問の答えを外国人に教えなくてはならない。

そんな苦労を分かち合う同朋と居酒屋で講座後に話をする。
「市川さんは、この講座をどうして受けているんですか?なんか異文化の人に
日本を紹介するのってカッコ良さそうだから、習ってみたんですけど。責任重
大だし、難しいし、大変ですよね。それより何より、資格を取っても、全然食
っていけないみたいだし。教えたい人が激増しているって話ですよね」と若い
OLが言う。

「ああ、私は留学しようかと思っているので、向うに行った時に、なんかこう、
話のネタになるかなとか思っただけなんですよ。そうそう、教えられる側は少
なく、教える人の激増ですか?でも、研究所で見たんですが、人以外にも日本
語を教えなきゃならない相手はいますよね。コンピューターとかイルカとか。
そう言うのにも役に立つんじゃないですか、この講座」。電話会社の研究所で
AIの説明を受けたことがあった私は答える。

私は大真面目で答えたが、相手は訳が分からないと言うような顔をして話題
を変えた。あれから20年近く経った。今尚、AIに日本語を教える人は確かに
ほんの一握りの人々だろう。しかし、ワープロソフトに辞書登録をするのは、
まるで、新卒社員に業界の符丁を教えるようだ。

自社のホームページを直すことにして、どうせなら検索エンジンによく引っ
かかる様に作ると良いとしきりに言われる。その方法の集大成、SEOを勉強
すると、検索エンジン側では、スパイダーなるソフトが常時世の中のホームペ
ージを見て周り、評価していると言う。おまけに文字だけを読んで判断するら
しい。本も読まなければ、自宅の最寄駅の名前さえ漢字で書けないような学生
が増えている一方で、昼夜ホームページの行間を読む努力をしているソフトと
は素晴らしい。

家の建替えを検討して、工務店のパンフを見ると、ユニバーサルデザインの
話が説明されている。障害のある人々や高齢者も含め、人々に優しく使い易い
商品群。商売が絡むと余計のこと、人は自分が人やら地球やらに優しいと声高
に叫ぶようになる。利益はその追求者を相手に対して優しくする。儲かるなら
機械に対してさえ優しくなれる。美しい住宅の写真を一通り見た晩、私は、寝
る間も惜しんで働くソフトにとって読み易く優しい言葉を一所懸命考えること
にした。
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☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。
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<MSIグループのPR>

「採用屋か、研修屋か、販促屋か、何なのか分からない」とよく言われます。
そこで、今回は、最近頂戴しているお仕事の内容を
一部(差支えのない範囲で)紹介致します。

● 某外国人向けゲストハウス様
お客様企業: 1棟の外国人向けゲストハウスを経営している会社
悩み・課題: ベッドが埋まらない
ご協力方法: 販促方法・宣伝方法を見直し、ほぼ満室へ

● 某化学品原料卸売会社様
お客様企業: 社員数名の業界でも老舗の専門品卸売会社
悩み・課題: 退職した技術者の補充を行ないたい
ご協力方法: 求人票の作成と求人方法の見直し

● 某高級居酒屋チェーン店様
お客様企業: 大卒新卒者の採用を始めた高付加価値型居酒屋
悩み・課題: 内定辞退者を減らしたい
ご協力方法: 内定者向けの入社前研修の実施で囲い込みの実現

● 某中堅物流会社様
お客様企業: グループ企業数社からなる物流会社様
悩み・課題: 大手取引先に売上を依存した状態が続いている
ご協力方法: 営業・マーケティングの基礎を習得する勉強会の実施

業種や課題はまちまちですが、切口は全部共通です。
それは、
「企業がその業務活動の上で接触する人々に対して
円滑かつ効果的に意思伝達を行う方法を企画し、
その実現の支援をすること」です。
つまり、「業務系対人コミュニケーション企画請負業」です。

詳しくは、新スタイルにしたばかりのこちらのページをご覧下さい。
http://www.msi-group.org/MSI-passage.html
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※※ 『経営コラム SOLID AS FAITH』がブログになりました ※※

有限会社サイバーローグ研究所の大橋社長が、
当コラムをブログ化!
さらに、そのブログのページが一新されました!

●タイトル一覧表示はこちら
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●コラムの全文表示こちらから
http://cyblog.jp/saf.php
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発行:
「企業から人へのコミュニケーションを考える」
合資会社MSIグループ(代表 市川正人)
下のアドレスにご意見・ご感想を頂ければ幸いです。
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次号予告: 第131号 効率的電話 (7月10日発行)
以前、技術職だった経験を振り返りながら、技術の進展と現場力の維持・向
上などに関して考えてみました。先日の電車事故や相次ぐ航空機のトラブルな
ど、合わせてお考え戴けると良いかと思います。ご期待下さい。(完)