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経営コラム SOLID AS FAITH 第476号
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ご愛読ありがとうございます。第476話をお届けします。
前号でもこの挨拶の欄に弊社サイトの『資料置き場』の話を書きましたが、
その『資料置き場』に先日一点資料が追加されました。『中小零細企業のRPA
導入説明資料』です。この資料は弊社と提携している合同会社アイソリュー
ションが制作したものです。話題になることすら減って来たように感じるこ
うしたICT系技術の経営への適用ですが、それは多分、元々その意味と意義を
分かっている企業には、或る程度浸透が終わりかけているということなのか
もしれません。
組織の人数規模が少なく、見渡せば全員視界に入るような中小零細企業に
おいて、多くのHRテックはあまり大きな意義を持ちません。それに対して事
務作業全般の大幅な圧縮を可能にするRPAは、中小零細企業の事務作業の現
場でも、大手企業ほどではないにせよ、大きなベネフィットをもたらすもの
と弊社では考えています。下に『資料置き場』のリンクを設置しましたので、
是非ご高覧ください。
今号は『指先の月』と題して、読書の効用について巷間の評価を俯瞰しつ
つ考えてみたものです。弊社ではクライアント経営者に弊社が支持する経営
方針の在り方などを理解していただくツールとして、よくビジネス書を用い
ます。また、社員の方々などが参加する勉強会においても、参考資料として
書籍を紹介することをよく行ないます。しかし、紙の書籍の価値については
色々な議論があり、相対的に見て、人々の読書する習慣は薄れているように
も言われています。そこで、主に経営者にとっての紙書籍を読むメリットに
ついて四方山話風に考えてみました。お楽しみください。ご意見・ご感想お
待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の目標納期は5営業日!!
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弊社サイト『資料置き場』: http://msi-group.org/msi-stockpile/
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その476:指先の月
「ある対象との遭遇について人々が記憶するのは、その網膜の光学でマッピ
ングされた視覚的な構造だけではない。以下も必要となる。まず、その物体
を見るのに関連した感覚運動的なパターン(たとえば目や首の動き、あるい
は必要なら全身の動き)。第二に、その物体を触り操作するのに関連した感
覚運動的なパターン(当てはまる場合のみ)、第三に、その物質に関連して
それまでに獲得した記憶を思い出すことから生じる感覚運動パターン。第四
に、その物体に関連した情動や感情を引き起こすのに関連した感覚運動パ
ターン。通常、ある対象の記憶と呼ばれるものは、生命体とその対象とのあ
る一定期間における相互作用に関わる、感覚的、運動的な活動の複合記憶な
のだ」。
読書は大事と主張する書籍が最近書店の棚によく並んでいる。情報収集の
方法は多岐にわたり、スマホでニュースや記事を読むから大丈夫と言う異見
もあれば、それらはソースが不確かだったり過度の編集を経てバイアスが強
かったりするからダメだという意見もある。いやいや、書籍ではないが、電
子書籍だって意味があるという主張もあれば、やはり紙で読まないと頭に残
らないという声も強い。「本は全然読む習慣がないんだよね」と真顔で言い
出す経営者に辟易し、いい加減誰か科学的な答えを出して欲しいと思ってい
る中、偶然辿り着いた神経学者アントニオ・ダマシオの『自己が心にやって
くる…』の一節。
神経回路に四種類のパターン別のインプットが来て、別々の記憶が統合さ
れて一つの記憶を形成している。スマホやタブレットよりも現物の本の方が、
4つのパターンが充実するから記憶にも残りやすく理解もしやすいというこ
とかもしれない。
日本の何かの道(どう)の教えには、「指を見るな、月を見ろ」という考
え方があると、内田樹の無数にある著書のうちのどれかに書いてあった。師
匠が月をさし示している時、師匠の指や手の形を見るのではなくて、さし示
している先にある月そのものをよく見ること促す教え。弟子は師匠から師匠
が目指しているところを知ることが大事なのであって、師匠のやっているこ
とそのものを学ぶのが弟子ではないことになる。乱暴にまとめるなら、弟子
は師匠から「習うべきことの習い方」を学ぶということなのだろう。
書籍には良くも悪くも特定のテーマに関する著者の考えがぎっしりと詰ま
っている。中身の薄い本でも、その著者がそれを好しとできる人間であると
いう重要な情報が手に入る。その思考や思想が指し示すこと。その思考や思
想の演繹を試してみること。本の内容ではなく、本の内容の指し示す先にあ
ることを読み取ることが、「本を読む習慣がないんだよね」と宣う経営者に
は欠けているように私は思っているが、その科学的根拠は未だ手元にない。
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☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。☆
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【MSIグループからのPR】
2019年10月末日。予定通りに
『経営コラム SOLID AS FAITH 20周年記念特別号』を
発行することができました。
テーマの
『消えていく社員/小さくなっていく会社』は
多くの読者の皆様に一考を促す内容となったようです。
「さらっと読めるのに、内容が重い」。
と言った感想を幾つか戴きました。
発行者としてとても嬉しく思っています。
20周年記念特別号では、特別プレゼント企画として、
弊社の考える「生き残る中小零細組織の鉄則」を
ご希望の方にもれなく進呈することと致しました。
既に発行日当日からお申し込みを頂戴しました。
お申し込みの期限は今月末日。
お急ぎ下さい。あと5日です。
ご希望の方は、以下のメールアドレスに、
件名:
「鉄則希望」
本文:
「お名前(名刺情報としてのお名前(所謂HN的なものは不可))」
「お名前のフリガナ」
「当コラムご講読歴」
「当コラムベスト3(お好きな3話をお教えください)」
を書いたメールをお送りください。
bizcom@msi-group.org
メルマガ読者ではなく、
弊社ブログで当プレゼント企画をご覧になった方も
お申込みいただけます。
メールでのお届けは2020年1月中に行ないます。
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【MSIグループの仕入完了報告(抜粋)】
■『「AI失業」前夜-これから5年、職場で起きること』 鈴木貴博 著
■『最後の忍者どろんろん』 藤田西湖 著
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発行:「企業から人へのコミュニケーションを考える」
合資会社MSIグループ(代表 市川正人)
下のアドレスにご意見・ご感想を頂ければ幸いです。
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次号予告:
第477話 『適性判定』 (12月10日発行)
子供や学生の非認知能力が話題になっています。就活中の学生との会話か
ら非認知能力と就職先企業選びの関係について考えてみました。
(完)