058 名乗る者

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経営コラム SOLID AS FAITH 第58号
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ご愛読ありがとうございます。第58号をお届けします。

今回の号は、当たり前のこととしてお客様に押しつけられている「売り手都
合」の代表例について考えてみました。お楽しみ戴けましたら幸いです。いつ
もの如く、ご意見・ご感想はお気軽にメールにてお寄せ下さい。必ずお返事致
します。返事の納期は5営業日!

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その58:名乗る者

「変だと思うことがあるんだ。日本の軍隊はマークが鳩だろう。帽子とかに付
いているじゃないか。軍隊のマークが、弱々しくて間抜けな鳩なんて、何考え
ているんだろって感じだよな」。

アメリカ人の彼は日本のアニメを見るほどの日本通だ。その彼が私に言う。
「平和の象徴とは分かっていても、何で弱々しい動物を軍隊のマークにするん
だろ。それを相手に見せると手加減してくれる訳でもないだろうに。平和を願
っている軍隊って、やっぱりよく分からないよね。弱みをわざわざさらしてい
るようでさ」。

自衛隊が軍隊かどうかの議論は別にして、この意見が印象に残っているのは、
他にも同じことを指摘した人を知っているからだ。フルブライト留学生だった
私の英語の恩師は、アメリカの大学でアメリカ人に英文学を教えるほどの優れ
た人だった。先生も鳩のマークに違和感を覚える人だった。

自動車運転免許を取ったことを、あるとき彼に話すと、「それで、あなたは、
若葉マークを貼って走っているんですか」と聞かれた。頷く私の答えを聞いて、
彼は呆れたと言う顔をしてこう言った。「自分が未熟だと周囲に知らしめて、
何の役に立つのですか。事故を起こすと賠償の費用が軽減されるのですか。そ
んなことがないなら、「私は他人に迷惑をかける未熟者です」と名乗るような
ことはお止めなさい」。

スーパーのレジに並んで、ふと見ると私の列のチェッカーは「研修中」と名
札にあり、隣の列は「パート」だった。その奥のチェッカーの名札は何のタイ
トルもなく苗字だけがかかれている。

太い血管が腕を這う私を見ると、採血を行う看護婦は一旦奥へ行き、「研修
生」と名札に書かれた新米の看護婦を呼んでくる。失敗の少ない練習台という
ことだろう。「迷惑な未熟者」はなぜ名乗るのか。経営者は何を意図してそれ
を表示するのか。

理容学校の安い散髪のように、そして、敢えて言うなら、賞味期限の迫った
商品の値引きのように、明快な「売り手都合」の行使は、対価による顧客の了
解が大前提ではないか。
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発行:
「企業から人へのコミュニケーションを考える」
合資会社MSIグループ(代表 市川正人)

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