011 「ありがたい」もの

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経営コラム SOLID AS FAITH 第11号
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第11号をお届けします。

100話を目指して開始した SOLID AS FAITH も、とうとう11話に到達しまし
た。この間に読者の方は少しずつ増え、今では1200人に届く勢いです。ご愛読
いただき誠にありがとうございます。

発行開始1年、24話に辿り着けたら、特集号か何かをやってみようかと思っ
ています。現在、企画を練っておりますので、まだ、半年以上も先のことです
が、ご期待ください。

 ご感想はいつでも歓迎ですので、どうぞご遠慮なくお寄せ下さい。今後とも、
SOLID AS FAITH にご愛読を賜りますようお願い申し上げます。
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その11:「ありがたい」もの

私が通っているフィットネスクラブには、その入り口に「法人会員企業一
覧」と題した表示がある。表示されている企業の社員が、法人契約を知らずに
訪れた時に、もっと安くこられる方法を提示した良心的な表示なのか、それと
も、「弊社はこんなにたくさんの企業と契約している優良クラブです」と言う
意味なのか。私には良く分からない。

私も、こう言う契約をしている企業に在籍していたことがあるが、あまりそ
の恩恵に預からなかった。オフの日に上司にばったりと会う。オフの日に上司
の家族にばったり会う。こんな気の重いフィットネスクラブは願い下げだと思
う。おまけに指定のクラブは家から遠い。設備も私が使いたいものは少ない。

その勤め先ではディズニーランドなどの優待券を年間何枚か融通してくれる
というものもあった。それとて、勤め先にいつどこで遊ぶ予定か。しかも、そ
れは何人連れか、連れの名前は何か、こんなことを一週間前には届け出なけれ
ばならない。これも正直言って気が重い。

中小企業の若き後継経営者の勉強会で参加者と話をする機会があった。「社
員にとって、会社の魅力とは何か」と問い、ブレインストーミング風に書き出
していってもらった。「社宅がある」、「フィットネスクラブに契約してい
る」、「休みが多い」、「残業代が出る」などなど。未来の社長たちは、将来
自分が自社で実現させそうにはないものばかりを書き出していく。

企業とは特定の目的を達成するために、構成員が集まっている集団である。
その目的に共感する者がやる気を出す仕組みとは何なのか。私には、それが、
そんじょそこらには「在り難い」、金さえ出せば用意できるものではないよう
に思える。
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発行 MSIグループ
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次号予告:意見の伝達(4月10日発行)
 意見を述べることが評価される世の中になってきたような気がします。「主
張する人々」について考えてみました。