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経営コラム SOLID AS FAITH 第253号
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ご愛読ありがとうございます。第253話をお届けします。
二月と並んで売上の下がる八月になりました。空いた時間枠がいつも以上に
発生しますが、暑さ対策の休養と、既存クライアント案件の関係地域の逍遥、
提案ネタ探しなどに充当しようと思っています。暑い日が続くと気分だけは浮
かれてくる私ですので、ヘラヘラしながら暑い外を歩き回っています。
有難いことに、クライアント企業の幾つかでは、社長が社員に向かって、
「市川さんを見習え」と、色々な局面で仰って下さっていることがあります。
自社の業務に向かう社員に、（そのようなものがあるのかかなり懐疑的ですが）
「市川イズム」を浸透させたいと仰る声まで戴いたことがあります。しかし、
サラリーマン時代の私を振り返ると、かなりやる気のない社員であったことは
否めませんし、日常の業務遂行能力が特段に高かった記憶もありません。業務
に向かう前に、それなりの意識や動機付けになるのではなく、業務をそれなり
に完了させようとすると、一定の意識や動機付けになるのではないかと思い至
ります。
今回の号は、日常業務を通した「まともな人間作り」のようなことについ
て考えた結果です。タイトルは数年前からずっと使おうと思っていた、私の好
きな GO!GO!7188 の曲名です。本文の内容にぴったりあった感じで気に入って
います。本文に対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想
などへのお返事の目標納期は５営業日!!
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その253：大人の薬
自動車学校のコース内で人身事故を二度も起こしたことさえある私は、適性
試験の結果を見るまでもなく、運転に極度に不向きな人間と自認している。留
学前は電話会社の業務用車両ぐらいしか運転せず、留学中はアメリカの片田舎
の広い道路を走り回るだけ。帰国してからは全く運転せず、ゴールド免許を維
持している。
道路においてはほぼ常時弱者の立場。横断歩道などでは、車が来てようと躊
躇なく一歩を踏み出す。自動車学校で習った道交法では、横断歩道を渡ろうと
する歩行者がいたら、自動車は止まることになっている。止まれないのは自動
車側の過失。一歩踏み出した私を避けようとして、自動車がガードレール衝突
寸前になったこともある。そんな思い出話をすると、或るクライアント企業の
幹部が、
「市川さん。まさか、今はそんなことをしていないでしょうね」と目を剥いて
念を押す。
始まったばかりのコラムにも書くほどの深夜族で、早起きする人間の気が知
れないぐらいに今でも思っている。だのに、最近九時だの九時半だの打ち合わ
せの指定が増えている。早く起きて、オフピークでまだ混雑が収まらない電車
で移動する。早く起きると体調が悪い。体調の整えるよう前日から意識しなく
てはならない。節制が試される。
生まれ変わるなら、地方の中核都市のサウナ屋の猫がいいと周囲には以前か
ら言っている。大都市だと保健所が五月蝿そうで、地方小都市なら経営が困難
になりそうだ。中間ぐらいの都市に一軒ぐらいしかないサウナ屋の余熱の行き
渡った部屋でずっと寝ていたいと思う。出不精でゴロゴロ部屋で寝ているのが
好きである。遠い場所に出向こうとは思わない。だのに、クライアントの店舗
を下見に行くことになる。新刊を見渡しに書店にも寄る。見込み客の社屋も観
察に行く。行き慣れず、見慣れぬ街に足を運ぶことになる。電車の中吊り広告
で世の中を知る。新聞さえ読まない私でも最低限の情報入手ができる。
信じられないと言う顔で、私を見つめる件のクライアント企業幹部は続けて
言った。
「市川さん。あのですね。横断歩道に飛び出して、轢かれたらどうするんです
か。うちが困るんですよ。大体ですね。うちの社長は、物事の見方は市川さん
を見習えと定例会議でも説明するぐらいの入れ込みようですよ。そんな人が、
ただ無鉄砲と言うか、考えなしに道路に飛び出す人では話にならないんですよ。
少しはクライアントのことも気にして下さいよ。若手社員をまともな社会人に
育成する企画を頼めって言われているんですから」。
極個人的な経験上、まともな社会人作りなら、お客様も含む次工程の人々の
都合を最優先し、高く評価される仕事ができるよう、細かく指導することが一
番の妙薬ではないかと、思えてならない。
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☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。☆
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【ＭＳＩグループからのＰＲ】
『経営コラム SOLID AS FAITH』 11周年記念特別号 ご希望企画大募集！
ふとカレンダーを見ると、
11周年記念特別号の企画を、そろそろ練らねばなりません。
何となく頭の片隅に意識はして参りましたが、
特に決まらないままに今日に至ってしまいました。
読者の皆様から、企画のご要望がございましたら、
是非、ご一報下さい。
ご連絡はこちらまで。
bizcom@msi-group.org
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発行：「企業から人へのコミュニケーションを考える」
合資会社ＭＳＩグループ（代表 市川正人）
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次号予告：
第254話 『羊狗の隔絶』 （8月25日発行）
不景気と呼ばれる状況のせいか、広告などの手法を始めとするプロモーショ
ンの分野の活動でもコスト・パフォーマンスが以前にも増して意識されるよう
になりました。効く広告、効く販促を、お客様の購買のプロセスに照らし合わ
せて考えてみました。
（完）