001 反復の自由

SOLID AS FAITH 1999/10/31
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経営コラム SOLID AS FAITH 創刊号
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皆さん、はじめまして。私の拙い文章の講読を登録いただいて、大変ありがたく感
じております。(まぐまぐのホームページに掲示されてから、24時間で、500件の
登録をいただきました。文字通り、身が引き締まる思いです。)お分かりの通りの、
まだまだ準備も満足にできてはいない状態のスタートですが、お読みになっていた
だく皆さんの何かのお役に立てれば本当に幸いに存じます。
全くのインターネット初心者で、メールをいただいてもお返事に時間がかかることも
あるかと存じますが、100話を目指して頑張りますので、末永くお付き合いください。
お願いついでというわけではないのですが、創刊号は、ホームページにも掲載の
「反復の自由」をお届けしたいと思います。ホームページをご覧になって、ご講読
を登録いただいた方には、大変失礼なことかとも思いますが、何卒ご容赦いただ
きたくお願い申し上げます。第2号は、11月10日発行の予定ですので、その日
まで、今しばらくお時間を頂戴したいと思います。
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その1:反復の自由

私は気に入ると、とことん凝ってみる方だ。所謂、何とかマニアではない。分野に
関わらず、私が今使っている商品の大半に対して、その何処が気に入っているの
か言える。メーカーや小売店側から見ると、それなりのロイヤルユーザーだと思う。

気に入った映画は、ビデオで手に入れて、何度でも見る。独身時代は洗濯や掃
除をしながら、好きな映画を流していた。その時の気分で、一旦自分の中で評
価が決まったものに発見や新しい解釈の成立がある。それが楽しい。飽きない
ものは、飽きない。

パソコンゲームもそうだ。シミュレーションものが好きだが、ある設定でどのように
勝ったのかを分析して、「次ぎはこうしよう!」「次ぎはこうしよう!」と何度でもやる。

靴もペダラに決めている。傷んでくると、「もうこれ以上修理は出来ません」という
お達しを頂くまで修理を繰り返す。次に買うときは「こんなデザインのものにしよう」
と心に留めつつ、2年ぐらいで一足を履き潰す。

テレビで見ていると、農業経営者がときたま「今年は、雨が多かったから…」「今
年は、台風が来たから…」とありとあらゆる根拠で、(多くの場合)不出来の作物
の解説をする。たいていの理由は、勿論、予測はできないものであろうが、確率
的には毎年起こっても不思議ではないようなことに素人には思える。

一人の人間が農業に従事していられるのは、実効的には最大50年余り。年一
回の収穫なら、たった50回しか繰り返せない事業だ。まるで、新規事業のように、
不測の要因で失敗したような話を聞くと、不思議に思う。まして、中小企業経営者
の在職期間は長くて40期。1期1期の重みを切実に肌で感じている経営者・幹部
は、どれくらい多いのか調べてみたい。
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