==================================
経営コラム SOLID AS FAITH 第516号
==================================
ご愛読ありがとうございます。第516話をお届けします。
数々の反対の表明を乗り越えて、この号をあなたが読む頃にはオリンピッ
クが開催されていることと思います。弊社代表の市川は通称武漢ウイルスを
インフルエンザ以上に警戒すべきものとは考えていません。普段から近くの
コンビニに行った際にさえうがいと手洗いを欠かさない生活のせいもあって
か、インフルエンザもワクチンを打つことなく過去20年近く全く罹患したこ
とがありません。通称武漢ウイルスもワクチンを打った人々が感染の連鎖を
あちこちで断ち切ることとなり、感染終息に大きく貢献するのだとしたら、
漸く案内が来たワクチン接種の必要性も再考してよいものと思っています。
国民の生命を犠牲にしてオリンピックを開催することを糾弾する声も聴き
ましたが、現在絶賛上映中の『ヒノマルソウル』の舞台となった長野オリン
ピックの年には、インフルエンザが猛威を振るい、感染者も死者も尋常では
ない状態でした。それでも誰一人として、「国民の命を犠牲にしたオリン
ピック」と糾弾することはなく、現在も映画『ヒノマルソウル』上映反対運
動も全く起きていません。合理性を欠く感情論や暴論に振り回されることな
く、当たり前の行動で経済を支えたいものと思います。
末尾の予告欄にありますが、次回からは、当コラム過去最長記録のシリー
ズ『南国の史実』が始まります。全10話シリーズで今年の最終発行号まで続
く“連載”です。単なる批判でも、そして勿論中傷でもなく、九州の大型デ
ィスカウント・ストアの経営者の画期的な取り組みについて、彼の著書の内
容と現地の事実とを組み合わせて検証してみたいと思っています。シリーズ
も最長ですが、内容もかなり野心的です。ご期待ください。
今号はニーチェの言葉を引きながら、日本社会のあちこちに多数存在する
プチ天才について考えてみたものです。天才性と努力の対称はよく耳にしま
すが、その事実関係に踏み込んでみると共に、「努力」を特に美徳として重
んじる日本文化についてもちょっと言及してみた内容です。お楽しみくださ
い。ご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事
の目標納期は5営業日!!
==================================
その516:天才リバース・エンジニアリング
「取り敢えずさ。ストレス耐性と意欲性。この二つのカテゴリーに含まれて
いる全部の項目の点数で違いが少ない人間を見つける指標を作ろう。最小二
乗法の原理でエクセルで作っちゃえば、後は全員のデータを入れるだけだか
ら。そうしたらあの店長に似てる人材をデータ上で判別できる。で、洗い出
された店長に似ている人材が、なぜそうなったかということだよなぁ。原理
だけで言うと、類似品を見つけてから類似品に共通する製造法を考え出すと
いう話で、全然難しくないんだけど、相手が人間だからなぁ」。
クライアントの店舗のスタッフ全員の適性結果がずらりと並んだモニタ上
のエクセルを覗き込みながら、私は弟子に言った。彼女は社長から評価の高
い店長のような人材を極力効率的に育成する方法論の立案を依頼された。そ
の会社では採用可否も採用後の担務分類も、そして大雑把なキャリアパスも
或る適性検査を参考にして行なっている。
「「あまりに完璧なものを見たとき、我々は『どうしたらあんなふうになれ
るのか』とは考えない」。その代わりに「魔法によって目の前で奇跡が起
こったかのごとく熱狂してしまう」」。
「我々の虚栄心や利己心によって、天才崇拝にはますます拍車がかかる。天
才というのは神がかった存在だと思えば、それにくらべて引け目を感じる必
要がないからだ。『あの人は超人的だ』というのは、『張り合ってもしかた
ない』という意味なのだ」。
著書『やり抜く力』でダックワースが紹介するニーチェの言葉。哲学者ニ
ーチェは、多くの天才的な芸当が気の遠くなるような努力の結晶であるとい
う事実を人々が認めたくないと論じているという。
19世紀と時代が変わったのか。何かの文化的な土壌が異なるのか。それと
も私が見聞きするビジネスにおける優れた技術や卓越した知見は、まだまだ
ニーチェが語った技術には遠く及ばないのか。不思議なことに私の周囲には、
『どうしたらあんなふうになれるのか』と問う人はゴロゴロ存在する。私自
身もいつもよく考えている。
それが先天的なものなのか後天的なものなのか、それとも両方なのか。後
天的に決まるのなら、教育の内容と方法論の影響が大きいのか、本人の努力
によってそうなるのか。諸外国に比べて比較的高いレベルの教育が遍く多く
の人に行なわれて、格差の広がりを防いでいるという指摘は多分本当だろう。
何かの努力を重ねている人は多く、その結果、ほうぼうの事務所にも店舗に
も倉庫にも、優れた人はそれなりにたくさん存在する。
ダックワースの言う通り、天才が努力によってできるものならば、この国
には結構高密度で天才への道程上の人々が存在し、他の人々の努力をも鋭敏
に感じ取っているようだ。
==================================
☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。☆
==================================
『萬屋日和』 「会社の萬屋 企画改善請負本舗」からのPR
「会社の萬屋 企画改善請負本舗」の奥田美幸です。
先日、クライアント様の後継経営者育成のため、
ご息女である女子高生へ説明会を実施しました。
会社の後継とは、単にお金を引き継ぐだけでなく、
会社の強みを理解し、
それを活かした経営方針を一旦引き継ぐことが重要です。
今後は読書を通して、以下の書籍を始めとした課題図書を読んで
“オーナーになること”そのものについて理解を深めていただく予定です。
『跡取り娘の経営学』
https://is.gd/xG1WJJ
==================================
『萬屋のもっと深く愛してい』第13回「オンライン会議システム」
新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるリモートワークの増加に伴い、
インターネットを利用したオンライン会議システムが急速に普及しています。
読者の方のなかにも利用した経験がある方が多数いらっしゃるかと思います。
オンライン会議システムとは、インターネット環境とパソコンまたはスマー
トフォンなどのデバイスがあれば、場所を選ばずにどこでも会議を行なうこ
とできます。音声通話やビデオ通信はもちろん、メッセージをチャットのよ
うにやり取りしたり、パソコンの画面を共有したり、ファイルの送受信もシ
ステム上で簡単にできるようなものが増えてきています。録画機能がついて
いるものも多く、会議の内容をあとで確認することも簡単です。基本的に初
期費用はかかりませんが、無料のものと有料のものがあり、機能の差が費用
に反映されています。
導入することで、交通費や移動時間が削減できることが大きなメリットです。
打ち合わせや会議のために移動が多かった方も、オンライン会議システムを
利用することで、移動せずに会議を行なうことも可能になります。直接訪問
することでしか知り得ない情報も多数あるため、全ての会議をオンラインに
切り替えることは、あまり望ましくないように感じますが、一部を置き換え
るなど適切に使い分けるのが良さそうです。
パソコンやスマートフォンなどのデバイスとインターネット環境を用意すれ
ば、導入コストもほとんどかかりませんが、実際に利用するツールを選ぶ際
には以下のような注意が必要です。
(1)接続の質の安定性
(2)セキュリティ対策
(3)同時接続できるアカウント数
特に(1)・(2)はスムーズかつ安全な会議を行なうために重要な要素です。
接続の質が悪いと途切れ途切れの会話となってしまい、スムーズなコミュニ
ケーションが困難となってしまいます。会議の内容や送受信するファイルに
会社の機密情報や顧客の個人情報が含まれる可能性もあるため、どのような
セキュリティ対策がとられているシステムなのか、きちんと確認しておくこ
とも重要です。
このテーマについてさらに詳しいご説明が可能です。
ご希望の方は萬屋までご一報ください。
contact@kaisha-yorozuya.support
==================================
【MSIグループの仕入完了報告(抜粋)】
■『なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか? …』
田中道昭・牛窪恵 共著
■『インタビュー術!』 永江朗 著
■『「許せない」がやめられない …』 坂爪真吾 著
==================================
発行:「企業から人へのコミュニケーションを考える」
合資会社MSIグループ(代表 市川正人)
下のアドレスにご意見・ご感想を頂ければ幸いです。
bizcom@msi-group.org
このメールマガジンは、
インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発行しています。
(http://www.mag2.com/ )
毎月10日・25日発行 盆暮れ年始、一切休まず足掛け22年。
マガジンID:0000019921 (ナント、たった5ケタ)
★弊社代表のコラムが色々満載。
ソリアズのバックナンバーも各号の全文が読める弊社ブログ。
http://tales.msi-group.org/?cat=2
★講読の登録・解除はこちらのURLでお願いします。
http://msi-group.org/msi-profile/saf-index/
==================================
※ ご注意!!
サーバのエラーなどで読者登録が解除されてしまった方がいらっしゃる様
子です。当メルマガは毎月10日・25日に休まず発行しております。発行状況
のご確認は上述の弊社ブログにて行なってください。
また、まぐまぐからの連絡によると、一部フリーメール運営企業でサーバ
の受信量規制を行なっているケースがあり、その場合は大幅にメールマガジ
ンの到着が遅れるとのことです。
「届かない」、「再送希望」などの連絡は、まぐまぐの窓口である
「magpost@mag2.com」に、メルマガID(#0000019921)、タイトル(『経営
コラム SOLID AS FAITH』)、購読アドレス、再送希望の旨を記載の上、
メールにてご連絡下さい。
==================================
次号予告:
第517話 『悪徳商人』 シリーズ『南国の史実』(1) (8月10日発行)
九州南部の超大型ディスカウント・ストアについての書籍を読んで現地を
見てきた感想を当コラム過去最長の10回シリーズでお届けします。お楽しみ
に。
(完)