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経営コラム SOLID AS FAITH 第152号
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ご愛読ありがとうございます。第152話をお届けします。
もうすぐ、6月になります。札幌では恒例のヨサコイ・ソーラン祭りが開催
されるシーズンとなり、今年も私は、『さぁさ、みんなでどっこいしょ』と言
うチームに参加する予定です。事前の集合練習が必要ない稀有なチームですが、
全く踊れないのでは話になりませんので、自宅で振りのビデオで復習を始めま
した。祭りをご覧になるご予定のある方で、もし、私の参加するチームをご覧
になりましたら、ご声援のほどお願い申し上げます。
さて、今回の号は、「やる気」の強化について考えてみたものです。思い入
れや関心を貯めに貯めて行くと、強い「やる気」が生まれて来るという、当り
前と言えば当り前の話を、幾つかの事例の中に見つけてみました。社員のやる
気の引き出し方に頭を悩ませている経営者も多いことと思いますが、参考とし
て戴ける所があれば幸いです。
本文に対するご意見・ご感想をお待ちしております。頂戴したご感想などへ
のお返事の目標納期は5営業日!!
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その152:動機の圧搾
診断士仲間の女性と打合せを銀座で終えると、予定より早く終わったから
“銀ブラ”に付き合えと言う。一人では中々入れない女性下着の店に行くこと
となった。彼女によると「良い物をたくさん見ること」と「自分の好みから冒
険して、身銭を切って幅広く買ってみること」が、ファッションの要諦である
らしい。下着を手に取っては、まじまじと見ている。「ドレッサーに全部入れ
てみて、時々、とっかえひっかえ出しては、それを身に着けている自分とTP
Oを想像すると、いつかそうなってやろうと言う“やる気”が貯まって、どん
どん面白くなる」と言う。
考えてみると、4歳になった娘と共に見る松浦あやの複数の曲のPVで、着
る服を選ぶシーンが延々続く。着たきりスズメの私には分からないが、幼稚園
に着ていく服を前日の晩からコーディネートする娘を見ると、その面白みは余
程のものなのであろう。
「英会話学校に通っても会話力が伸びない」と知人が言う。「読み・書き」と
「聞き・話し」の二種類の力に分けて、学校英語で習う前者は役に立たないと
言うのがこの手の学校の宣伝文句である。私は松本道弘先生の英語道で教えわ
った通り、英語力をインプットの「読み・聞き」と、アウトプットの「書き・
話し」に分類する。練習時間の比率の目安はインプットがアウトプットの十倍。
頭の中のタンスに躊躇なくインプットをする。その語彙や表現をどう使えば良
いか、どんなニュアンスが出せるかを想像しつつ、インプットを重ねる。使っ
てみたい気持ちが高まる。
英会話学校だけで英語を身に付けようとしたら、多分、頭のタンスはスカス
カのまま、普段着を着回すだけのことになるだろう。英文科の学生や受験英語
の講師など、私の知る何人かは、日常で無意識の内に英語をパンパンに詰めこ
まれて、英会話学校に行って一気に放出する。「英語がモノになるよね、英会
話学校!」と喜んでいる。私は、好きな洋楽CDを何十枚もただただ暗記した。
新たに見つかった表現を文法で理解しては、「おお、なるほど」と観賞し続け
てほどなく、英検一級にも受かる英語力となった。
「今の若い連中は『自分に合った仕事がしたい』だの、『適職をきちんと見つ
けたい』とか言って、何の根拠があるのか、自分で思いこんでいる仕事ばかり
やりたいとか言うくせに、いざやらせると、まともにできるようになるまでも
たないんですよ」と、取引先の幹部が言う。やる気や関心を破裂するほどに自
分に押しこんだ上で要求する「適職」ではないのだろう。思えば、将棋や落語、
陶芸や刀鍛冶など、師に従って学ぶものは下積みが長く、なかなかやりたい仕
事をさせてもらえないものばかりではなかったか。仕事の動機のコンプレッサ
ーには間違いなく大きな需要がある。
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次号予告: 第153号 『ハンカチの頂点』 (6月10日発行)
弊社で提供する勉強会企画サービスと中小零細組織の風土改善、そして、そ
の効果の波及などに関して、色々考えたことをまとめてみました。ご期待下さ
い。(完)