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経営コラム SOLID AS FAITH 第139号
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ご愛読ありがとうございます。第139話をお届けします。
先日、10月末日に発行した６周年記念号はお楽しみ戴けましたでしょうか。
私にとっての『ソリアズ』の意義。そして、メルマガの枠を飛び出しつつある
『ソリアズ』の今と今後など、今までの記念号に比べて多少真面目にまとめて
みました。私のライフスタイルや『ソリアズ』の読者数についての感想。『ソ
リアズ読解シート』についての問合せなど、それなりの反響を戴いており、嬉
しく思っております。今後ともよろしくお付き合いください。
今号は、私の好きなピーターの法則に触れてみました。なぜ組織は機能しな
くなり易いのか。ピーター博士の解釈論は優れていますが、今尚、彼の研究結
果が成果を上げているとは思えません。それはなぜかをさらに考えてみるきっ
かけが幾つか集中した週末の様子を描いてみました。ご意見・ご感想お待ちし
ております。頂戴したご感想などへのお返事の目標納期は５営業日!!
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その139：週末の来訪者
週末、夜型の私がユルユル起きようとする頃、どやどやと足音をさせてやっ
てきたのは、ＩＰ電話の工事業者三人である。ケーブルテレビの会社がそのケ
ーブルにテレビ以外に高速回線サービスと電話サービスを丸ごと乗っけ始めて
から久しい。拙宅も、テレビ、高速回線に続き、ＩＰ電話を入れることとした。
身支度をしていると、妻に向かって「電話の近くにケーブルの出先がなくて
はダメなんですよ。壁の上を、線を這わさなきゃダメだな」などと言っている。
私はぬっと現れて、「お宅の見積の人が来て行ったよね。その人に、壁の中の
線を入れているチューブのような配管の図示までして、どこの端子からどのチ
ューブを通すべきか、説明したのに、聞いていないんですか。私は紙に書いて
渡しましたよ」と告げた。「あ、ご主人。そうでしたか。紙は持ってこなかっ
たんですよ。見たんですが分かると思って」と三人が恐縮げに言うので、「だ
けど、また説明しなきゃだめなんでしょ」と、再度配線の説明を始めた。
その日、私の外出中に近くの郵便局の課長が来ていったらしい。公社になっ
てから、地番も下の名前も全く違う近所の「市川さん」の郵便が誤配される。
何度も続き、「顛末を局長名の書面で欲しい」と要求して一時治まっていたの
が、再発した。今度は大金が絡む重要書類である。郵便局に電話をかけ、「う
ちに配達している担当の方と話がしたい」と言うと、電話口の女性が「上の者
の方が良いでしょうか」と、馬鹿正直に尋ねるので、「ええ、できるだけ上の
方のほうが望ましいと思いますよ」と答えた。誤配郵便物の回収と謝罪に来た
上司と担当者のコンビは平身低頭だったと、対応した母が言う。
さらに、拙宅の設計をお願いした設計事務書の女性が近所に住んでいて寄っ
て行った。「ところで、手当てして頂けると言う話の、パイプの水漏れなんで
すが、その後、どうなったんでしょうか」と切り出すと、「ええ？２週間も前
に連絡して、業者さんが直接連絡しますと言っていたんですよ。ごめんなさい。
すぐにチェックします」とのことであった。
「ピーターの法則」によれば、「組織の中で人々は自らが無能になるレベルに
まで昇進し、その結果、ポストはすべて無能な人間で満たされ、組織全体が無
能化する」と言う。ローレンス・ピーター博士は、自分の周囲の「“できるべ
きこと”が、できていない事象」の多さに気付いたことから、この面白い発想
の「法則」を導き出すための膨大なリサーチを開始するに至ったと書いている。
ピーターの法則が“発見”され、長い年月が経っているにも関わらず、家に
週末に現れた来訪者は悉く、同じ状況を呈している。ピーターの法則の認知度
は未だ今一つなのか。それとも、ピーター博士の研究は詰めが甘かったのか。
ピーターの法則以外にも、他の要因があって、今尚、解明されるのを待ってい
るのか。身近で有触れ過ぎているような類の「なぜ」を考える行為は、いつま
でもその価値を失わず、週末にさえ人を虜にする。
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☆当コラムはプリントアウトしてお読みいただくと、より一層楽しめます。
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● ６周年記念号で紹介されて、お問合せ多数。
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学生のビジネス理解と文章構成の教材として
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お名前・ご住所（都道府県名のみ）・ご職業（学生含む）・ソリアズ講読歴
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次号予告： 第140号 ゲームのルール（11月25日発行）
二十代に在籍した電話会社での幹部養成訓練の体験から、課題解決、取分け、
中小零細企業における営業強化の課題への取組みを考えてみました。ご期待下
さい。（完）