095 続・陶酔の営み

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経営コラム SOLID AS FAITH 第95号
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新年明けましておめでとうございます。年末年始は如何御過ごしでしたでし
ょうか。頂いた年賀状でも、当メルマガを楽しみにして頂いているとのコメン
トを幾つか頂戴しました。(特に経営コンサルタントの先生からの賀状にそう
ありますと、新年早々非常に緊張致します。)今年のコラム第1号である第95
話をお届け致します。

今年は当コラムもとうとう100話に到達します。年に24話の発行で、4周年
をとっくに過ぎているのですが、(長年の読者の方々はご存知の通り)増刊号
を6回ほど出したり、記念号を通常号のスケジュールで出したりしたことがご
ざいますので、来る3月25日に100話達成記念号が発行されます。通常通りの
形で100話をお届けする他に、ご愛読者の方々による久々のランキングや幾つ
かの寄稿文章なども掲載したいと思っております。ご期待下さい。

今号は、以前に経営者が耽る「経営」についてまとめて、ご好評だった第46
話『陶酔の営み』の続編です。前作で描いたような経営者の周囲にいる幹部の
みなさんの心模様を考えてみました。前作と併読頂けましたら幸いです。ご意
見・ご感想お待ちしております。頂戴したご感想などへのお返事の目標納期は
5営業日!!
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その95:続・陶酔の営み

以前、香港の友人が遊びに来て、「日本でポピュラーなボールゲームに挑戦
してみたい」と言い出した。それが何を指しているのか見当がつかず、悪戦苦
闘の末、パチンコのことだと判明した。私も妻もパチンコは全く未経験である。
そこで、パチンコの腕前は凄いと言う妻の友人に引率をお願いすることとなっ
た。その彼女は噂に違わず、出玉が止まらず、隣の香港人にせっせと玉を渡す
ことになる。私は妻と二人で、そのありさまをただの物珍しさのままに見つめ
ていた。嵌っている人を否定も非難もしないが、正直言って今尚何が楽しいの
か私には分からない。

英題で「ヴィンセント・アンド・テオ」と言う映画がある。私の好きな映画
の一つである。中身は邦題の通り「ゴッホ」の半生を描いた映画だが、ゴッホ
の弟である画商のテオが話の多くを占めている。評価もされないどころか、狂
人扱いされ気の狂ったような彩色の絵を生み出し続ける兄とともに歩むことを、
貧しいテオは、なぜ選択したのか。

オーナー経営者にとって、酒よりもギャンブルよりも陶酔する対象が、会社
経営であろうと、このコラムの『陶酔の営み』(※)で書いた。酒を飲んでも
酔えず、スナックに行って若い女性の隣に座って尚、資金繰りや明日の段取り
が頭を駆け巡る。酒に酔えないのではない、既に「事業」に酔いしれているの
であると書いたその文章は、多数の反響を戴いた。

18で入った電話会社の職場で飲み会の後には、マージャン大会となる。でき
てもできなくても新入社員は先輩の後ろに座って付き合わされる。「ほらほら、
水割り作ってくれよ。おい、それとなく隣のパイを覗いて来るのが礼儀だろう。
ほらほら、オレが小便に行ったら、代わりに打って手を良くしてくれて当り前
だぞ」。マージャン狂いの先輩が言う。

中小零細企業で、創業社長の人柄について尋ねると、幹部の面々はほぼ決ま
って、「難しい人ですので」、「思い込んだら命がけと言うか、半分狂人めい
たところもあります」などと答える。狂人が酔いしれる事業に、サラリーマン
幹部はどのように付き合ってゆくのか。狂人の人柄に惚れ込むも良し。勝ち負
けの面白さを傍目に味わうも良し。代打で立つのもまた良し。それを分かって
今の立場に至った筈の中高年幹部でも、若輩の私に「お若いのに、“経営者”
というものをよくお分かりですね」などとお声かけ下さることがある。

※ 経営コラム SOLID AS FAITH 第46話『陶酔の営み』
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いらっしゃる様子です。当メルマガは毎月10日・25日に休まず発行しており
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< 100 話 までの カウントダウン 進行中 !! >
100話到達記念号(2004年3月25日発行予定)予告:

とうとう100話到達を機に大ボリュームの記年号を発行!!
○98話から展開のソリアズ史上初の3部作シリーズ『XYZの彼方』
ついに完結!
『XYZの彼方』3部作
第 98話『適正設置義務』 2004年2月25日発行予定
第 99話『至福の配給』  2004年3月10日発行予定
第100話『諸悪の根源』  2004年3月25日発行予定

※ 下の3部作テーマの空欄を埋め、メールにてご応募下さい。
msi-group1@mbb.nifty.ne.jp
正解の方にはかなり高い確率で粗品を進呈する予定です。
ご応募御待ち申しあげます。
「『○○○○の限界と○○○○回避の両立』を考える
3部作『XYZの彼方』シリーズ」
応募期限:第97話発行前日
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次号予告: 第96号 抜けない毒矢 (1月25日発行)
新年第二号は、瑣末なことに拘ったり、できない理由ばかりを考えてしまう
社員像について考えてみました。ご期待下さい。(完)